難病とは~難病法と指定難病

「難病」とは?

日本では、難病(希少難治性疾患)を以下の4つの要件を満たした疾病と定義しています。

  1. 発病の機構(しくみ)が明らかでない
  2. 治療方法が確立していない
  3. 希少な疾病
  4. 長期の療養を必要とする

これは、医学上の定義ではなく、難病法(「難病の患者に対する医療等に関する法律」平成26年5月30日法律第50号)で定められた法律上の定義です。
ちなみに、がん(悪性腫瘍)は、別の法律(「がん対策基本法」等)で対策が定められているため、“難病”には含まれません。


 難病の4要件

ではなぜ、法律で定義されているのでしょうか? それは、難病法の内容をみると分かります。

「難病法」と「指定難病」

難病法とは、難病の患者さんに対する国の対策を定めた法律です。
主に以下の3つの対策を定め、この対策の対象となる疾病を明確にするために、“難病”を定義しています。
(もっと詳しい情報は、厚生労働省「難病対策」 を参照してください。)

(1) 医療費の助成
(2) 調査および研究の推進
(3) 療養生活環境の整備

 難病法で定められた主な対策とその対象

もう一つ重要な定義として指定難病があります。
この指定難病は、1番目の対策である“医療費の助成”の対象となる疾病で、難病の4つの要件に加え、2つの要件を満たす必要があります。
※ 医療費助成を受けるためには、他に重症度などの条件があります。

  • 難病の要件
    1. 発病の機構(しくみ)が明らかでない
    2. 治療方法が確立していない
    3. 希少な疾病
    4. 長期の療養を必要とする
  • 指定難病の要件 (上記4件に加えて)
    1. 患者数が本邦(この国)において一定の人数に達しない

      ※ 人口の0.1%程度(厚生労働省令にて規定)

    2. 客観的な診断基準(またはそれに準ずるもの)が確立している

すべての要件を満たしていることが認められた疾病が、厚生労働省大臣による指定をうけ、医療費助成の対象となります。

※ 以下のプロセスを踏む必要があります。
① 厚生労働省の厚生科学審議会指定難病検討委員会にて、要件を満たしているか、また重症度分類を討議
② パブリックコメントを募集
③ 厚生科学審議会疾病対策部会で承認


 難病と指定難病の要件

「指定難病」の疾病数

指定難病と認められた疾病は、平成30年4月時点で331疾病です。(対象疾病は、難病情報センター を参照してください。)
難病法が施行された平成27年1月時点の110疾病から、疾病数は増加しました。しかし、医療費助成を受けるには各疾病に設定された「重症度分類等」に照らした症状が認められることが必要です。
また、「患者からの申出等を起点とした指定難病に係る検討」など、制度や手続きの見直しも検討されています。(平成30年10月時点)


 指定難病の疾病数推移

難病法の他にも、オーファンドラッグ制度などの対策もあります。くわしくは、別の機会に。

出典:「難病情報センター」公益財団法人難病医学研究財団